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合気道とは
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技(演武)が師範によって違うように見えますが。
開祖植芝盛平翁(明治16年~昭和44年)が当時にあった柔術、剣術等の極意を激しい稽古を通して身につけ、
自らの工夫と宗教的な精神面の影響も受け、新たな技を合わせ、作り上げた総合武道です。
開祖の宗教的な観点から世界の和合を願い、「合気は愛なり」の考えから、勝ち負けを争う試合、 競技を行わず、
技の理合を表した型を繰り返し行うことで、技を自分のものとして身につけます。型から離れ自由に技を使えるように
するものです。
人それぞれが求める合気道の到達点に違いはありますが、日々稽古を続けることで目標とする到達点が高度化し、
これでよいとすることはなく、生涯つづけることのできる武道です。
また、生涯稽古を続けることで開祖が唱える「合気は愛なり」の精神を受け継ぎ、平和な世界を作ることができる
武道です。
合気道は体術であるため、身長、体格(筋肉量)、武道履歴等によって同じ技を再現するときに違う
表現となっています(ようにみえる)。
相手の体勢を崩すポイント、方向等については同じです。
開祖植芝 盛平翁の技も相手が打ちかかってくる場所、つかむ場所、タイミング等によって、現れる技
は日々変化し、同じものはなかったといわれています。
完成した技が山の頂点であれば、山の頂点にたどり着くには無数のルートがあり、技の型の表現に違い
が生まれます。継続し、最後まで研究、努力することでその頂点に到達し、開祖植芝 盛平翁が求めた
合気道を身体で表現できます。
現在、本部師範関先生に毎月1回、指導をお願いしています。そのときの指導内容、指導ポイントを繰り
返し復習、自分のものにできるよう努めています。
また、本部での道主及び他の師範の稽古時間等で身体(代表鈴木)にのこった体感から、関先生と同じ
ポイントと違うポイント等を分けて整理した上で、不明な点は体の用法を再現し、関先生の指導内容と合
わせ稽古し、会員が少しでも早く技の理合、崩しの理合等を学ぶことを大事にしています。
倒された時、投げられたときにケガをしないように受身(後に倒れる、前に倒れる等)を取ります。
畳の上に倒れる、勢いを吸収するために畳を叩く、受身する時の身体への刺激が加わり身体が鍛えられます。
また、立ち上がるときに全身の筋肉を使います。一番大事な下半身、特に足の筋肉が無理のない自分の体重
負荷により鍛えられます。持久力のある筋肉となります。
技をかける(取りとも言います)とき、受ける(受けとも言います)ときに呼吸を大事にします。
深い呼吸を意識して行います。そのうちに自然と呼吸が深くなり、持久力もつきます。
冬でも道着1枚です。これから稽古と思い着替えると寒くありません。道場でも稽古と考えるとなぜか
寒くはありません。時には寒気に当たることも自律神経、体への刺激です。夏の暑さの中でも大いに汗をかき、
暑さに耐えられるからだとなります。
全てが健康増進につながります。
受け身はまさに護身術です。
私の友人はオートバイに乗っているときい車と衝突、投げ出されました。その時に受け身をとりました。
満身の力を入れ受けたために、相当な筋肉痛は残りましたが大した怪我はありませんでした。受け身は護身術です。
冬の道路での転倒も同じです。下手に手を着かない。頭を打たないことが大事です。まさに受身です。受身は護身術です。
稽古を積むことで余裕が生まれます。
私の事例ですが、すいている電車の中で友人と一緒にいた時の話です。友人が前の人に「なに笑っているんだ」と
絡まれました。その時に、私は「喧嘩になり殴られたらいたいだろうなー。」「友人をおいて逃げるわけにいかないなー。」
「合気道の技が決まったら大けがをするかも。」と言った思いがすぐに浮かびました。余裕があったのです。萎縮した
気持ちはありませんでした。向こうの仲間が止めに入り収まりました。
実際に技を使うことも護身術ですが、平常心が大切です。稽古を積むことで余裕が生まれます。余裕が相手の闘争心を
静めることも可能となります。戦わずして護身術です。
技のエッセンスがまとめられた型を繰り返し稽古します。
勝ち負けを決める試合、競技は在りません。そのため、だれでもできます。年齢、受身の上達のレベルに合わせ
稽古をします。受け方、取り方のポイントを説明して稽古します。
決まった型、動きですが、初心者のうちは自由に行ったのでは怪我に直結します。そのため、技をかけるときの姿勢、
ポイント、方向、タイミング等を説明し稽古をします。
技のかけ方と同様に、受身を取るときの姿勢、方向、タイミング等を説明し稽古します。
上級者は、相手の受身のレベルを観ながら技をかけていきますので心配はいりません。
注:有段者はギリギリまで倒れないよう粘ります。受身をしないと1点にダメージが集中してケガをしてしまうため、
護身術的に最後は受け身を取っています。
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〇 子供のための合気道
子供には護身術としての合気道を意識して稽古内容を組み立てています。そのため、大人とは違った動きのある稽古もしています。
護身術としての合気道
・転んでもケガをしない受身を身につける。
・危険を感じる感覚を身につける。
・オオカミさんに捕まらない体さばき、手刀さばきを身につける。
・オオカミさんのバランスを崩し、のがれる。
稽古を通じての心の鍛錬
・年齢、体格を問わない稽古を通じ、相手を思いやる気持ちを育てる
・各技の稽古始め、終わりの挨拶を通じ相手にい対する感謝の気持ちを育てる